個人がプラスチック射出成型をする時に使う樹脂材料一覧

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どーも(^-^)/~岡本です。

今回は個人が小型のプラスチック射出成型機で射出する際に使える材料を一覧にまとめました。何らかの参考になりましたら幸いです。

見たことや聞いたことはあるけど、馴染みがない言葉ばかりだと思います。今回は一般的な内容ではありません。あと温度は目安です。

熱可塑性樹脂 乾燥 バレル温度目安 金型温度目安 収縮
ABS 必要 196~215℃
(385~420℉)
27~60℃
(80~140℉)
ポリアセタール(POM) 必要 207~215℃
(405~420℉)
79~104℃
(175~220℉)
ポリプロピレン(PP) 不要 191~218℃
(375~425℉)
16~49℃
(60~120℉)
熱可塑性エラストマー(TPE) 不要 160~171℃
(320~340℉)
10~27℃
(50~80℉)
ポリエチレン
(PE)
低密度(LDPE) 不要 177~210℃
(350~410℉)
27~43℃
(80~110℉)
高密度(HDPE) 不要 210~227℃
(410~440℉)
27~43℃
(80~110℉)
エチレン酢酸ビニル(EVA) 不要 135~177℃
(275~350℉)
20~60℃
ポリスチレン(PS) 不要 177~210℃
(350℉~410℉)
20~60℃

 

 

ABS(アクリロニトリル・ブタドレン・スチレン)

ABSは個人が射出成型するには少々難しい材料です。 ABS樹脂は湿気を吸収するので、乾燥した状態で密閉容器に入れて保管する必要があり、射出の前には予備乾燥が必要になります。

ABSは金型のキャビティ(空洞)内に流れ込んだ後、収縮する傾向があり、射出後には数秒間圧力を保ちます。

また最良の成形結果のためには金型の予熱が必要です。

 

ポリプロピレン(PP)

ポリプロピレン(PP)は非常に強い耐薬品性があり、吸湿性(水分を吸収)がほぼ全くと言っていいほどありません。したがいまして、ポリプロピレンはABSのようなペレットの予備乾燥は必要ありません。ポリプロピレンは初心者向けですので。まずはポリプロピレンから射出成型を行うのが良いかと思います。

ポリプロピレンは化学容器および工業用途にも広く使われていて、典型的なポリプロピレン製品は、ペットボトルのキャップ、おもちゃ、電池ボックス、パティオ家具、食器洗い機も使える食器などが挙げられます。

金型への注入はとても簡単ですが、最良の射出結果を得るためには金型の予熱が必要です。

ポリプロピレンはノズルから垂れる傾向にあり、垂れてきたら射出成型ができる判断になります。射出温度は194℃~218℃(375~425℉)の範囲で取ることができます。

またポリプロピレンはおよそ0.3mm程度の厚さで成型するとヒンジにする事ができます(名称:リビングヒンジ、ポロプロピレンヒンジ)。

 

熱可塑性エラストマー(TPE)

熱可塑性エラストマー(TPE)は、ゴム状材料とプラスチック材料の両方の特性を持ちます。ゴムのようですが熱で溶け成型できます。ゴムとプラスチックの中間という感じの材料です。成形部品には柔軟性があり柔らかいです。熱可塑性エラストマーは注入が非常に簡単で、金型は予熱をほとんど、もしくは全く必要としません。また熱可塑性エラストマーの部品は金型から容易に取り外すことができます。

熱可塑性エラストマーには、スチレン系(TPS)、オレフィン/アルケン系、塩ビ系、ウレタン系、アミド系などの種類があります。

また、熱可塑性エラストマーの材料は、柔軟性の違いにより様々な配合があり、それぞれの配合により異なる成形温度があります。

 

ポリエチレン(PE)

ポリエチレンは、日常的に使用される中では最も一般的な熱可塑性樹脂です。

低密度ポリエチレン(LDPE)は、最も安価なタイプであり、商品のパッケージを包んでいるフィルム(シュリンク包装)に一般的に使用されています。また、高密度ポリエチレン(HDPE)はより高価で、複数の密度があります。ポリエチレンは家庭用ボトル、包装用フィルム、パレット、牛乳庫、おもちゃなどによく使われています。

 

低密度ポリエチレン(LDPE)

低密度ポリエチレン(LDPE)は、射出成型の機械から他の材料を排出(パージ)し、成型機のゴミを除去)するためによく使用されますが、完成部品の成形にも使用できます。低密度ポリエチレンは流れにくいので、ノズルからの垂れが見られない場合もあります。 また、低密度ポリエチレンを金型の空洞(キャビティ)に射出するには、ここで挙げた他の材料よりも高い圧力が必要です。

低密度ポリエチレンは水分を吸収しないので、ペレットの予備乾燥は不要です。良い結果を得るためには金型の予熱が必要です。 射出温度は、177から210℃(350°F~410°F)の範囲で取る事ができます。

 

高密度ポリエチレン(HDPE)

HDPEはLDPEより密度が高いので、注入にはより高い熱が必要です。 射出温度は210から227℃(410°F~440°F)で取る事ができます。

 

ポリアセタール(POM)デルリンなど

ポリアセタールは加熱し過ぎると、有害なホルムアルデヒドガスが発生する場合があるので、各樹脂の推奨温度設定に従ってください。加熱し過ぎが疑われる時は、すぐに材料を排出(パージ)してください。

パージするときは、形成されたガスが材料をフィーダーに押し戻す可能性があるため、注意が必要です。

ポリアセタールを成形するときは、加熱し過ぎを避けるために各材料の推奨温度設定以下の温度を維持し、十分な換気を行いましょう。

 

エチレン酢酸ビニル(EVA)

エチレンと酢酸ビニルから合成される共重合体です。射出成形用のEVA素材は柔らかく柔軟です。 射出が容易で、通常、金型の予熱は必要ありません。 EVAはほとんど収縮がなく、金型から簡単に離すことができます。

キャビティ(空洞)が満たされた後は圧力をかけない様にします。 215℃(420°F)以上の温度では、EVAは有害な煙を発生させることがあるようです。

 

ポリスチレン(PS)

ポリスチレン(PS)は日常使用で2番目に多く使われている熱可塑性樹脂で、おもちゃ(プラモデル)、家電製品、プッシュボタン、ドアノブ、CDケース、DVDケースの材料にも使われています。射出成型後の寸法精度が良いです。

ポリスチレンのペレットは予備乾燥が必要ありません。最良の結果を得るために金型は予熱が必要になります。 射出温度は177から210℃(350°F~410°F)の範囲でとることができます。

 

 

以上です。

僕は去年、個人でプラスチック射出成型機を輸入し射出成型を始めましたが、なかなか苦戦を強いられています。

まず情報がありません。日本国内で射出成型機を個人所有している人は、そもそもごく僅かの様で、かつブログで発信しているとなると(今のところ)恐らく国内に僕1人かと…(検索するとこのブログがヒットします)。少しでもこの情報が参考になれば幸いです。

また、樹脂ペレットを国内で入手することも今は非常に困難で、近々オリジナルマインドさんが射出成型機を発売されるとの事ですので、その状況が少しは改善されるのではないかと期待しています。

 

とりあえず今回はこんな所で。では(^-^)/~

 

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(追記)

Nature3D様にて個人向けに少量のペレットの購入ができます。

http://nature3d.net/materials/

 

 

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